2012/10/29

Life感想戦「うれしはずかし文化的初体験」その1(2012/10)

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【カジュアル文化系のコンプレックスの話】

宇野さんが堅めの討論番組に出るときに、「僕はノンポリのおたくなんですけど・・・」で始まる自己紹介をしているのを何度か目にしたことがあります。
宇野さんは肩身が狭くて言い訳をしているわけじゃなくて、他のゲストと同じようなタイプの人(高学歴で、政治や経済に詳しくて、しっかりした主張を持っているいわゆる意識の高い人)以外の視聴者に対して、「それでも話せることがある」とか「萎縮しないで参加して欲しい」というメッセージを伝えようとして、あえて発言しているんじゃないかなと思っています。

今回のLifeは誰でも語れるテーマでTLも沢山の人がいたし、スタジオでもラジオあるあるとか、ロキノン・ビックリハウス、オリーブといった定番の話で大変盛り上がっていました。
けどそれを聴きながら、語るほどの知識や経験がなくて肩身が狭いと思っているリスナーも実はたくさんいたんじゃないかなと。
どっぷり文化系リア充のLifeリスナーに分かりやすい例えで説明すると、「振り返れば部活やっときゃよかった」って思う帰宅部のコンプレックスというか、「耳を澄ませば」を観て、「俺の青春はぜんぜんこんなのじゃなかった!ってか女の子としゃべったこととかないし!」って涙するちょっとイタい非リアの心情というか。リア充に憧れる気もちみたいなもの。

僕自身は知識が乏しいとか、語る言葉を持っていないという事に対して特に何も思わないので引け目を感じる事はないですが、「詳しいやつがエラい」という価値観を持っている人は聴いてて辛かったんじゃないかなと思いました。
「なんとなくアニメとか好きで、Life聴いてるけどそこまで詳しくない・・・(´・ω・`)」みたいな。

前回の放送で「同じアニメを観てても高校生とぜんぜん見てるものが違う」とか「へルタースケルターの感想が沢尻きれいーなのはどうなの」って話が出ましたが、僕も製作者の意図を読み取るのが苦手で映画やアニメは文脈を無視して見たまま楽しむことが多いです。(へルタースケルターは観てませんが、沢尻きれいーとしか言わない気がします)
なので、常見さんとめろん先生の話(下記)はとても共感をおぼえました。

【常見さん】
アニメを見るときに敷居の高さを感じる。
エヴァとか特に。過去のアニメの歴史や、ネタ元になっているであろう文化的な知識(旧約聖書とか死海文書とか)を踏まえてないと語っちゃダメなんじゃないかっていうあの感じ。

【めろん先生】
キャラ萌えは脊髄反射的な消費の仕方。
過去の積み重ねとかオマージュとかの文脈を無視してもアニメは楽しめる。
東浩紀のいう「動物化」なのかもしれない。でもやっぱりキャラ萌え最高!

別に今回の放送内容をdisる気はなくって、文化系っぽい事は好きだけども語れるほどどっぷり浸ってはいないからこそ、Lifeを楽しみに聴いているところがあります。
サブカル・人文・思想なんでも来い!のLifeクルーのみなさんが話しているのを聴くのは単純に楽しくて、特に今回は内輪ネタ、放課後の部室っぽさ全開で面白かった。
今回は初めて外伝まで含めてリアルタイムで聴いたし、初めてメール読まれたし、この放送こそが僕の文化的初体験なのかもしれないなと思いました。

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